こばとの英語ノート

 言葉の妖精こばとの変てこな日常生活を英語を織り交ぜながら綴っています。こばと英語辞典も製作中。いつかは英語の総合サイトだって威張れるようになりたいな。何はともあれ、『こばとの英語ノート』をよろしくね!

英語で「疑惑が心に湧いてきました」

 ≪ 昨日の記事はこちらです

 日曜日です。外はとてもいい天気だけれど、こばとの心は晴れません。
 ひと晩たって冷静になって考えてみると、あんなふうに感情的になって飛び出して来てしまったことを後悔しました。でも今さらのこのこ戻って行って姉さんと顔を会わせにくいですね。そんなことを考えながら、お昼ご飯を食べていると(←どんな時にも食欲だけは失わない)、インターフォンが鳴りましたよ。「誰ですか~」と尋ねると「真理子」という答えが返ってきました。こばとは玄関のオートロックを解除して、職場(屋根裏のすぐ下)に降りて行きます。

英語で「疑惑が心に湧いてきました」

こばと
 姉さん、まだ怒ってますかね~?

真理子
 こっちも朝からぎくしゃくしちゃって雰囲気よくないのよ。かばねさん、口には出さないけど、こばとちゃんに手を上げたこと、ものすごく後悔しているんだと思う。とにかく戻っておいで。

こばと
 ...... 姉さんが謝ってくれたらね。

真理子
 そんな強情なこと言わないで。
 もとはといえば、こばとちゃんが悪いんだし。

こばと
 マリちゃんたちだって嬉しそうに指輪を眺めていたでしょー!

真理子
 ...... そ、それはまあ、反省してるけど。

こばと
 それにしてもね~。
 昨晩の姉さんの怒り方は普通じゃありませんでしたよ~。

 Her behavior raised doubts in my mind.
 姉の様子を見て、こばとの心に疑惑が湧いてきましたよ~。


真理子
 こ、こんな時にもブログ用の英文言っちゃうんだ。

こばと
 そう。いついかなる時もブログのことを忘れない。
 それがこばとの信念です。ブログは正義です。

真理子
 ...... 意味不明なこと言ってないで、とにかくおいで。

 マリちゃんは指先でこばとの襟首を掴むと、そのまま強引に車に乗せて自宅へ戻りました。

こばと
 ...... ただいま。

かばね
 ...... お帰り。お昼ご飯は食べたの?

こばと
 ...... 食べた。

かばね
 ...... そう。

こばと
 ...... あのさあ。姉さんこそ、こばとに隠していることない?

かばね
 え?

こばと
 本当はあの指輪、壊れてないんじゃないの?

 こばとは疑問に思っていたことをずばっと訊いてみました。
 途端に姉の表情が強張ります。

かばね
 な、何を言い出すかと思えば。間違いなく壊れているわよ。どこをどういじっても動かないでしょう。

 姉はそう言って目を逸らしました。

こばと
 こっちをまっすぐ見て答えてよ、姉さん。
 姉さんが機能を封じたんじゃないの?

かばね
 ば、馬鹿なこと言わないで。何で私がそんなことを。

 姉はまだこちらを見ようとしません。

こばと
 ねえねえ! 壊れてないんでしょ!

 こばとは姉の肩に手を触れて揺さぶります。

かばね
 ......

こばと
 どうして何も言ってくれないのー!?

かばね
 ...... ごめんなさい。

こばと
 やっぱり壊れてなかったんだ!
 この何百年間、ずっと騙し続けてきたの!?
 姉さん、こばとにはいつも「嘘だけはつくな」て言ってるのに!

かばね
 ...... ごめんなさい。

こばと
 あの中には他の姉さんたちの映像も入ってるんだよ!
 姉さんたちがこばとに贈ってくれた大切な伝言が入ってるんだよ!
 ひどいよ! 姉さん、ひどい!

かばね
 指輪に収められた知識が人の目に触れることが怖くなってきたの。
 ...... だから、こばとには本当に申し訳ないと思ったけれど、合言葉を使って機能を封じることを決意したの。

こばと
 だったらもう一度、動かしてよお!
 こばと、姉さんたちに会いたい! 声を聞きたい!

かばね
 ...... ごめんなさい。

こばと
 謝らなくていいから動かしてよ! 合言葉を教えてよ!

 こばとは泣きながら姉の肩を激しく揺さぶりますが、姉は項垂れたまま何も答えてくれません。

真理子
 こばとちゃん、もうそれ以上、追い詰めないで。
 かばねさんも辛いのよ。

かばね
 いいのよ、マリちゃん。
 私は責められて当然のことをしたんだから。

 姉は力なくそうつぶやいて、頬に一筋の涙を伝わせました。こばとは驚いて姉から手を離します。この千年間、姉が泣く姿を見たのはほんの数回ほどしか記憶がありません。
 それからマリちゃんが「少し落ち着きましょう」と言って、ハーブティーを淹れてくれました。そして姉は指輪を封じるに至った経緯をゆっくりと語りだしたのです。

 ≫ マハネダンの指輪①「封じられた理由」に続きます
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 [ 2017/11/05 13:49 ]  こばとの英語日記 | TB(-) | コメント(0)
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