こばとの英語ノート

 言葉の妖精こばとの変てこな日常生活を英語を織り交ぜながら綴っています。こばと英語辞典も製作中。いつかは英語の総合サイトだって威張れるようになりたいな。何はともあれ、『こばとの英語ノート』をよろしくね!

予想外の展開

≪ 第13話「こばとの大作戦」

第14話「予想外の展開」

「赤桶さんを追跡して、いつの間にか K 大まで来てしまいましたよ。自分の職場も放りっぱなしです。あとで涼音さんに怒られますよ。でもそんなこと言ってられませんしね。ここで赤桶さんを追及するのは得策ではりません。彼女はいずれまたアジトに行く可能性があるわけですから、ロックオンしたまま、このまま泳がせておくしかなさそうですね」

 そして気が重いけど、『日本史学研究室』の別府込(べっぷこみ)助教授と院生さんたちを呼んで状況を報告することにしました。
「 ...... そんな。どうして暦ちゃんがそんなことを」
 後輩に裏切られたことを知った千明さんは、かなりショックを受けて俯いてしまいました。
「でも赤桶さんが目面上君について話す時、自分では彼のことをよく知らないと言いながらも、無意識に親しい人について話すような口調が混じっていました」
「こばとちゃんは最初から暦ちゃんを疑っていたの? だから昨日もあんなメールを? 」
「 ...... 」
 涙目になって訊く千明さんに返す言葉は見つかりませんでした。
「その赤桶さんて子は、目面上君と付き合っているのかな?」
 武庫優美香(むこ ゆみか)さんが問います。
「ここまでやるからには、恋人同士だと考えたほうが自然でしょうねー」
「しかし、こちらの行動がその女子学生を通して筒抜けになってしまうのは、何ともやりにくいな」
 別府込助教授が大きな溜息をつきます。
「今までもそうだったということです。レプリカの件が洩れなかっただけでも、よしとしましょー」
 そんなことを言って誤魔化そうとしたけど、
「こばとちゃん、今朝はどうして相談もなしに勝手なことしたの?」
 優美香さんが咎めるような口調で尋ねます。
「だって、上手くいくと思ったんだもん」
 こばとは、しょんぼりして項垂れます。
「手柄を独り占めするつもりだったんだろ。あーあ。これで皆の苦労も水の泡だ」
 茶之原が馬鹿にしたような口調で言いました。
「おまえに言われたかないわ!」
 こばとは咄嗟に言い返します。

 But the situation took an unexpected turn this evening.
 しかし、この日の夕刻、事態は思わぬ展開をみせます。


「データが元に戻ったぞ!」
 これから学内のカフェで軽い食事をとろうと思っていたときに、千明さんの携帯に茶之原から連絡がありました。こばとたちは急いで研究室に向かいます。
「どういうこと!?」
 優美香さんが尋ねると、阿縣研(応用情報科学研究室)から出向いて来ている院生さんたちは肩を竦めたり、頭を横に振っています。どうやら阿縣研が回復させてくれたわけではないようです。
「郵便で古文書(のニセモノ)が届いたので、約束通り元に戻してしてくれたんだろう。そうとしか考えられない」
 古垣内教授がそう指摘しますが、
「百戦錬磨の五十木さんが、あんなニセモノに騙されたってのか!? とても信じられん!」
 助手の名鷲さんが大きく頭を振って否定します。
「だとすると、古文書を受け取ったのは五十木さんじゃないってことかな」
 誰も思いもしなかったことを発言した千明さんに、全員の視線が集中します。
「五十木以外に、いったい誰が受け取ったというんですか?」
 こばとはそう訊いてみましたが、
「たとえば、目面上君とか?」
 千明さんはそう言って首を傾げます。『目面上』という名前を聞いた瞬間に阿縣教授は不愉快そうに顔をしかめ、その手下(院生)たちは「聞かなかったふり」をして目を逸らしながら帰り支度を始めます。

≫ 第15話「阿縣研究室」
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 [ 2017/06/28 19:23 ]  こばとの大作戦! | TB(-) | コメント(0)
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